結婚式には参加しないと決意した日
決意したのです。
友人の結婚式には今後一切、参列しないと。
▼傷ついて帰ってくるだけなのに……
▼自分を守る判断をしました
▼先輩に言われた、最悪な言葉
またもそれを言われるときがくるとは思わなかった
今度はカミングアウト済みの友人に言われたこと。「すごくひどい」と思ったから、ここに書き記しておこうと思います。
その友人には、大学生の頃にカミングアウトをしました。多分、一生付き合いがあるんだろうな〜、恋バナ・色恋話というものが必ず付き纏う関係になるんだろうな〜と思って。カミングアウトしてからは、私とパートナーの関係を応援してくれていた(と見えたんです。それは彼女なりの方法であって私の期待するものではなかったらしいことを、今から書きます)ので、もしかしたら気が緩んでいたのかもしれませんね。必ずしも、私たちの全てを受け入れてもらえるとは思っていなかったけれど。
先日、一緒にご飯を食べに行った時に、結構深い話になって、「今だ」と思って言ったことがあります。「男女の結婚式に参列すると、自分たちが結婚式を挙げられない(同性婚できない)現実を受け止めないといけなくて辛い。真正面から見ていられないぐらいに毎回毎回、辛い」「だから今後、友達が結婚式を挙げるとしても、その全てに出席するのをやめたい」と伝えました。
実際、過去の記事にも書きましたが、招待がきても参列しないことを決意してからは、友人の結婚式への参列を断り続けていました。もうドレスも処分しようとしていたところ。
でもなんでだろう、結婚が当たり前にできる友人達は、決まって同じ反応をするの。今回、私の苦しみを伝えた子なんて、困惑を通り越してほとんど憤慨していた。
「それでも来てほしい」と、訳の分からないことを言っていた。混乱した。彼女は憤慨した結果、私の気持ちには1mmも向き合う素振りもなく、こんなことも言った。「miraには、地に足を付けて立ってほしい」と。
?????
ちょっと頭が追いつかない。なんで「見るのが辛いから出たくない」と言っているのに、出席を強要してんだ?地に足をつけるって、具体的にどういう意味だ?最愛の人と結婚ができないことは諦めろ、諦めて不平等を気にせず心を殺して笑って祝うこと=「地に足を付けて立つ」?
………………?
私にとって異性愛者の人たちの結婚式に出席するということは、自分たちに婚姻の平等の権利が無いことをわざわざ確認しにいくようなもの。本当に本当に苦痛で、ストレス以外の何物でもない。それなのに彼女たちは決まって、私が人の結婚式に参加しない意思を理由と共に表明するとその考えを非難します。この子だけじゃない。まるで私がわがままを言っているような雰囲気で諭されます。なんでだろう?
「仕方ないよ、日本ではmiraたちは結婚できないんだから」
「一生、そうやって生きていくつもり?」
「もしも普通の結婚式が嫌なら、自分たちも外国であげてこればいいじゃん」
「そのつもりなら、ここに住んでいちゃいけないと思う」
なんてひどい言葉たちなんだろう。上手く伝えられなくて、適切に怒ることができなくて、思わず泣いてしまいました。でもその涙の意味は彼女たちには全く分からないようでした。友達をやめようと思いました。
友達関係さえ危うくさせられてしまう、日本の不平等で不自由な結婚制度。本来なら、国民ひとりひとりが誰かと繋がり、一緒に生きていくのを守るためにある憲法。
その中に私たちの姿はありません。想定されていません。存在を排除されているので、私たちレズビアンカップル、ゲイカップル、つまり同性愛者の婚姻は無くて当然、仕方の無いこと、我慢しろ、そんなひどい言葉の暴力を平気で振るう人たちがいます。
愛するパートナーと結婚したい、その純粋な思いが、私の友達までを奪っていくようです。これは非常に残酷な環境です。生きづらい。
例えこの先、同じ権利を取り戻せても、周りの人の幸せな瞬間に立ち会うことを「行きたくない」と拒絶した現実は、ずっと残ってる。