熱帯夜

女として女に愛され愛したい

『同性同士で勝手に愛し合っていればいいじゃん‼️🤮』というツイートから見える日本の闇

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……きっつ。私が帰ってから何しててこんな時間になったと思う?報告。ツイートをひたすら報告してたんだよ。同性愛者を傷付けるつもりはなく、かわいそうな欠陥品に対しての正論を言ってやっていると思っている人たちのツイートを。ひたすら。チェックして。報告。気が病むわ。

 

 

もう、自分が何を言っても無駄だと思ったの。今までそんな意見を散々見たり聞いたりしてきて見飽きてるはずなのに、またしっかり傷付いてしまって。きっとこの人たちが普段から大事にする誰かが、「そういう発言があったから今までカミングアウトできなかったけど、私は同性愛者だよ。でも同性を愛することは自分で選択したわけじゃないんだよ」と、永遠に距離を置くことを告げられたときに、慌てるか、やっぱり気持ち悪いからと最初からその大事な人がいなかったことにするかだと思うの。結局。

私はあなたの大事な人ではないから、ただ違反報告をして、ブロックした。それしかできなかった。タイムラインに流れてくるリプを見て、こういう人に上手に言い返せたり意見を言うことのできる人ってかっこいいなって思いながら。でも私は先生にこっそりチクるみたいに、運営にチクることしかできなかった。

次にこのツイートへのリプ欄を見た。そう、ちょっとだけ期待したの。「今の世の中、言っていいことと、悪いことがありますよ」ぐらいの、どっちにも取れるリプがたくさん並んでいるのだと。

いいねがたくさん押されている時点で気付くべきだった。目を覆うこともできなかった。私は大人だから、昔の自分のように傷付いて泣くこともできない。部屋の中にはこういうときにそっと抱きしめてくれるはずのパートナーがいない。だから目を見開いて、眉間にシワを寄せて、一つひとつ確認して、静かに違反報告とブロックを繰り返すことしかできなかった。「同性愛者に生きる価値なし」。そんな裏のメッセージを受け取りながら、泣くことも出来ずに強がりを言うことしかできなかった。

 

Twitter公式に「そうだね、だめだね。人としてダメなツイートたちばかりだったよ。よく見つけたね」って励ましと正解をもらうために。2020.2.3 20:12 現在、まだ、このツイートは消えていない。


本当に厳しい世界すぎますね。だから私はつい、カミングアウトをしている友達や家族の顔を思い出しました。彼らの笑顔や優しい言葉を思い出しました。彼らの中にも、このツイートをした人と同じ考えを持った人がいたかもしれない。それでも、私と縁を切らずに繋がってくれているということは、私は彼らの『大事な人』だったんだって。そうやって自尊心を保つことができたんだよ。ありがとう。

 

こんな風に心ない言葉で思いやりのない人たちに傷付くのは、私で最後にしたい。この時代で最後にしたい。いまだに授業で「同性を好きになる人もいる」話をすると、真っ先に「ホモ?」とニヤニヤする子がいます。私は子どものそんな言葉にも、向こう側にいる大人がこの子をこういう顔にさせているのだと感じて傷付くのです。でも私の願いは1つだけ。

同性を好きになり、誰かを幸せにする愛情を「ホモ」だと呼んで笑っているこの子自身が、いつか同性を好きになる自分に気付いたとき、こんな社会に作られた心ない言葉と差別の感情で、自分で自分を傷付けていたという事実がなくなりますように。ああそれと、どうかこのツイートの主の恋人が、親が、子どもが、友達が同性愛者でありませんように。