熱帯夜

女として女に愛され愛したい

レズビアンの私が苦手なCM

こんにちは、mira(@mirara_l)です。
今日は、レズビアンの私が苦手なCMについて書こうと思います。

もともとテレビはそんなに見ない方。しかしパートナーとの生活を始めてから生活の中の音として流しておくことが多くなりました。だからCMを見る機会って結構あって、それらが異性愛者しか想定していないものであることに、イライラや寂しさや悲しみを覚えます。

中には個人的なものもありますが、代表的なものからいくと、これ。これは結婚したい同性愛者からしたら苦しいと感じる人が多いのではないでしょうか?

 

ゼクシィ


ゼクシィCM「花嫁の歌」篇 60秒Ver.

『あなたと幸せになることを、私は、私に誓います。』
それを周りに表明できる場を生まれたときから手に入れられていていいですね?と卑屈な気持ちになりますねぇ。

このCMの動画の概要欄には、

 

『あなたと幸せになることを 私は、私に誓います。』
結婚を迎えた花嫁が、この先の未来を一緒に生きていく相手と幸せになることを、他者や常識なのではなく、自分自身に誓う。その強い意思を表現したのが、今回のCMです。ご覧いただいた方が、大切な誰かを思い出したり、自分の意志と共に幸せな未来を想像していただけれると嬉しいです。

 

と書いてありました。同性愛者の私にとっては、自分の意志を持っていても、この人たちのように幸せな未来を想像できなくて絶望するCMです。

これ以外にも、ゼクシィのCMには何度も何度も傷つけられてきました。CMってのは、見たくなくても目に、耳に入ってくるからつらい。宣伝になってしまうならリンクも貼りたくないぐらいなんだけど、よく見ると結婚の権利を持った人にしか響かないCMであることにお気づきいただけるのではないでしょうか。

 


「式場探しは、ゼクシィ」CM 相談カウンター関東篇


この幸せそうな花嫁たちのようにはなれない私としては本当に殺意が湧くCM。私もこんな風に綺麗なお姉さんに清潔なカウンターで幸せな結婚を相談したかったなぁ。つらみ。

 


ゼクシィCM「私は、あなたと結婚したいのです」風船篇

 

 

これにもずいぶん怒っていました。正しくは、『結婚するのかしないのかを選べる人たちが、あえて結婚を選ばずに幸せになれる時代 』ですよね?ただでさえ異性同士のカップルというだけでも生きやすいのに、結婚せず【内縁】という便利な制度を使えるんですものね?のん気でいいね〜というね、毒舌にもなります。

 

マイナビウエディング


マイナビウエディングCM ふたりの反省会篇 30秒Ver 出演/新田真剣佑・吉川愛

 

結婚式が終わった後の、こういう会話。結婚式の準備をする中での数々のけんかを振り返りながら「それでも、やっぱいい式だったね」なんていう会話。めちゃくちゃ憧れでした。でした、って過去形にしたくなるほど、私には縁遠い、起こりえないことなんだろうなって悲しくなるCMです。

実の父母にはこの関係を友達と認識され、会社では独り身だと嘘をついてパートナーの存在を隠し、相手が緊急事態のときに家族と認めてもらえないので何の決定権もなく、扶養の制度もなく、遺産相続の権利もなく。法律上は何も保証がないのでただの他人同士。

こういうCMに文句言うことぐらい許してよ。

 

myblu(マイブルー ) 

www.blu.com

 

マイブルーは個人的にお世話になっている電子タバコなのですが、このCMの最後がレズビアンの私的には残念。

「この香り、ズルい」

マイブルーを吸っている男性に向かって、おそらく同僚の女性が恋する目をして内心呟くんだけど。これはねぇ、なんか異性愛者のドラマを見ているときと同じ気持ちになるなぁ。女性が女性に言ってるCMが見たい。女性が女性に恋するドラマが見たい。

確かに異性愛者の方が多い世の中だから、そっち側に合わせた方がきっと売れ行きもいいのだろうし、共感も得られるのだろうけど!それでも最後でがっかりしてしまうレズビアンなのでした〜。

 

メナード 薬用 ビューネ


薬用 ビューネ CM 「聞いてよビューネくん篇(30秒)」

 

私が幼い頃から存在するビューネくん。
これ、全く購買意欲を刺激されないんだけど、よく考えたらビューネくんがビューネさんだったら買いたくなるのかなぁ、と思いました。いつでも癒してくれる駆け込み寺のような場所にきれいで優しいなビューネさんが待っててくれるCMだったら。

化粧品メーカーも同性愛者を想定していないCMは結構多いんですよね。女性向けのスキンケア商品のCMに男性タレントを起用する会社がたまにありますが、私たち女性は必ずしも男性のためにきれいになりたいわけじゃないんです。異性愛者の女性だってある程度一緒じゃないかと勝手に思うんですが、実際はどうなんでしょう?

大切な誰かに褒めてもらいたくてきれいになりたい、と思う気持ちはもちろんあるかもしれないけど、メイクとかスキンケアって、基本的に自己肯定感を保つというか、自分の精神の安定のために丁寧に行うっていう人、私以外にもいませんか?

男性タレントを出す意味がよく分からない。自分に与えられた仕事をこなすその男性タレントは悪くないと思うんだけど、それを企画した人の意図が知りたい。きれいだね、かわいいね、って言われたい相手が女性であっても男性であってもいいじゃないですか。男性に言われたいんだろ、っていう暗黙の雰囲気が苦手なCM、多いです。

 

ライザップ 補正下着 マルコ


三浦翔平、石黒エレナをお姫様抱っこ 「MARUKO」新CMが公開

 

こ・れ・も!私は男性にお姫様だっこをされたいんじゃない!女性の腕に絡まるように歩いたり、手のひらをそっと支えてエスコートしてもらいたいの!私の背が高かったら、逆でもいいけど……。

とにかくボディメイクをしたことで、どうして男性に褒められる設定を強制されているんだ?と混乱するCMです。

 

ハヅキルーペ


【ハズキルーペ 公式CM】クラブ 編

 

もうこれは普通に女性だったら作らないでしょ、っていうCMじゃないですか。気持ち悪い。このブログ記事を書くにあたって検索してみたら、結構不快感をあらわにしている人が多かったです。レズビアンであるかどうかは関係なく、いち女性として気持ち悪いと思う感情が共通だったみたいです。これをよしとしている社会が気持ち悪い。

探せばもっともっとあるんだろうけど、いま思いつくのはこの辺りかな。またモヤモヤしたら、Twitterとかで呟きます。私たち日本人が持っている、異性愛者のみで暮らしているような錯覚は、きっとこういうCMからも受け続けてきたんだろうなーと思う最近です。

 

番外編

これは性的指向関係なしに苦手なCM……ww

 


自動車保険CM「天体観測」篇(30秒)|アクサダイレクト

 

これにいつもマジでいらついてしまう。ぶつけた瞬間の音に舌打ちしている私を笑うパートナー、というのが我が家の日常です。またね。