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熱帯夜

男も女も犬も子どももいる世界で過ごす、私、miraの物語。

【読書感想】『そうだったのか!発達障害の世界(子どもの育ちを支えるヒント)』石川道子 著

book

知らない怖さを、乗り越える

 

今日は、LGBTの話ではなく、わたしの大好きな読書について。最近読んだ本の紹介をしたいと思います。まさにこういう本が読みたかった、という感じです。


発達障害に関して言えば近年、話題になるだけではなく、診断の仕方や障害の内容についても目まぐるしく変化しています。先進国ではキーワードとして扱われることもなく、とっくに「多様性」が当たり前な雰囲気なっている昨今、今後、先進国の中で唯一出遅れている日本はもっとそれについて考えていかなければなりません。

知らないことは、誰でも怖いのです。自分と違う意見を持った人には攻撃的になったり、否定したりします。それは無意識のうちに、とっさにね。人間だから。そうならないためにはトレーニングがいると思うのです。例えば読書で。

この本は、発達障害についてなんとなく知っているというところから抜け出せる、読んだ後には自分本位な考え方で関わっていたことに気づき、少し見方を変えて接してみようと思える本です。だからとても心が楽になる。

発達障害のある子どもと関わる保護者、保育関係者、教育関係者などにおすすめです。まず、発達障害の概念からして頭をガツンと殴られたような衝撃。
 

「発達障害」とは、「今、何かができないこと」を意味するのではありません。「発達障害」は、成長の過程におけるさまざまな学習においてどのような工夫をしていくかによって、大人になったときに身についていることが大きく変わるため、「将来に向けて支援を必要とする」という障害であると理解してください。


比較的序盤に書いてあるのですが、ここからすでに興味を惹かれて、同時に、「このまま読み進めていっても安心な本だコレ……」というリラックスした気持ちで読むことができました。

 

印象に残ったこと

 

  • 同時に2つのことができない
    →例えば「目を見て」「話を聞く」など。
    →目を見たら眼球の動きや、まばたきなどに気をとられる。

  • 人間がうまく行動できるのは、「人にどう見られているか」という客観的なモニターがはらたくから
    →発達障害の子どもはそのモニターがなかなか作動しない。

  • 言葉がうまく使えないので、適切な方法でSOSを伝えることができない
    →言葉は目に見えないものだから、苦手。「助けて!」「できないよ!」と伝えられずにパニックになる。

  • 時系列の発想があまりない=努力すればできるという考えがない
    →その場の一瞬一瞬が、彼らにとってのホンモノである。

  • 決まった集団の中で周りに合わせている方が情動が不安定になりにくい

  • 「多動」と言われる子どもはよく動くのではなく、止まれないだけ

  • 白筋(遅筋)の量が少なくて丈夫ではない
    →瞬発力はあるが、一定の姿勢を保持して持続させることが苦手。
  • 何をしたらいいのかわかるようになったら、自分から参加する
    →「やらない」と言うときは、本当にやりたくないのではなく「何をしたらいいのかが分かっていない」と捉える。

  • 周りが見えるようになってくると自己評価が下がる子が多い
    →昔の「頑張りカード」や「できたねシール」が「自分はできる」という証拠になって自信につながることがある。

  • 指示に否定語や禁止語を使わない
    →「△△しようね」という指示。そして分かりやすい終了を知らせる。


どうしても、こちら側の思い込みで接してしまうことがある。そしてイライラしたり、叱ってしまうときがある。そんなときに少し冷静になって、この本で学んだことを思い出し、わたし自身の考えや世の中の多くの考えが目の前のこの子にとっての常識ではないのだと考え直そうと思います。

 

そうだったのか! 発達障害の世界 (子どもの育ちを支えるヒント)

そうだったのか! 発達障害の世界 (子どもの育ちを支えるヒント)